学生時代からの友達「穏やかちゃん」との会話の続きです。
彼女にセミリタイアの決意を告げたところ、「そこまで辛かったんだ!」と驚いていました。
管理職のジャスミンは大変そう、とは思っていたものの、無職、無収入を覚悟するほどととは思っていなかったとのこと。
穏やかちゃんは、ずっと同じ大きな日本企業で働いています。
総合職ではありますが、管理職になることは避けてきたそうです。
穏やかちゃん自身は、「あー仕事イヤだ!」と思う瞬間はあっても、実際に辞めるほど辛くはないそう。
「私は平社員だし、そんなにお金も貯まってないし・・」と彼女は謙遜します。
でも彼女は負担の少ない仕事を長く続ける、という戦略をとっているんですよね。
間違いなく賢い選択の一つです。
一方のワタクシ・
穏やかちゃんの戦略を考えていて自分のパラドックスに気づきました。
私は
管理職だから辞めたいんだけど、逆に、管理職だから辞められる、
のです。
私の知る限り、外資系企業では役職が上がると一気に昇給します。
管理職のJob Descriptionと等級が適用されるので、年収が急に2倍になる人までいます。
私は「どうやら結婚できなさそうだ」と気づいた時に、管理職に志願してPromotionしてもらいました。
もちろん、お金のためだけに管理職になったわけではないですよ。
人に貢献したい、自己実現したい、という思いもありましたが、この記事では経済的な面にフォーカスしてお話しますね。
自分が初めて管理職になった時、基本給が一気に25%アップしました。
賞与を含めると、もっとです。
管理職になることは割りのいいお金の増やし方でした。
その後も転職しつつ役職を上げていきましたので、最初に外資系に転職した頃と比べれば、今の年収は3倍以上です。
金融では投資弱者の私は、こうしてセミリタイアできるまでの資産を貯めたのでした。
だから、私の人生でもっとも成功した投資は外資系企業で管理職になったこと、と言えるのかもしれません。
しかし・・世の中そう甘くありませんでした・・。
金融投資にハイリスク・ハイリターンという言葉がありますね。
これ、仕事の世界では「ハイ"ストレス"・ハイリターン」と言い換えられそう。
管理職になったらチームと会社のパフォーマンスに責任を負います。
個人成績がどれほど良くても、自分の部署や会社の業績が悪ければボーナスはゼロ。
ただでさえ部員のメンタルは管理はもっとも気を遣う仕事なのに、最近はコロナによる社内分断まで発生。
心も身体も消耗します。
やっぱり、楽して稼げる仕事って無いんですね。
管理職になったからお金を貯められて退職できる。
だけど、管理職になったから疲れ果てて退職することになった。
皮肉なものです。
ひょっとして管理職にならなかったら長く働けて、かえってお金の心配がなかったんだろうか?
だけど、管理職になったことで貴重な経験もたくさんできたしな・・。
自分が選ばなかった道の結果は分かりません。
また一つ、自分の中のジレンマ・パラドックスを発見した日でした。
●ジレンマ・パラドックスシリーズです●
パワハラにならないように出社を促してしかも業績アップとか無理だから!
独身だから早期退職できる、だけど退職したら孤独になる。独身だからね・・