ついにこの日が来ました・・・
って大袈裟だけど、少なくとも部下のみなさんはどんよりしてる。
非管理職の出社率が、33%から50%に引き上げられたのです。
しかも「出社"奨励"」から「"必ず"50%出社」と、指示の度合いも変わりました。
英語だとmandatoryで、かなり強い表現です)
(管理職は去年の秋から既に100%出社ですけどね。)
「在宅できないなら辞めます」と部下は言うけれど
そしたら予想通り来ましたよー、部下の一人から「ちょっとお時間よろしいですか?」ってチャットが。
管理職をやってて何より怖いのがこれ。
部下からの「ちょっとよろしいですか?」の後には必ずネガティブな話が続くんですから。
話を聞くと、案の定、「この会社は出社に戻す方針なんですか?
これ以上出社が増えるようなら、退職を考えさせて頂きます」と言われてしまった。
「在宅で十分仕事が回ってるのに、出社に戻すなんて意味が分からない」んだそう。
気持ちはよーく分かるよ。
私自身が「管理職は100%出社!」と言われて、身の振り方を考え始めたような人間ですから。
「合わない人材なら辞めても仕方ない」と会社は言う
実は会社としては、この種の不満は織り込み済みです。
「出社率を増やして辞める人が増えても仕方ない。Let them go.」と経営会議で話し合ってましたから。
駐在員を中心に、Great Resignation(大量退職)は、前から始まってたし、もともと人の入れ替わりが激しい業界なのです。
会社の方針が不満なら、もともと当社に合わない人材、ということですね。
しかし立場上、んなことは部下さんに言えない。
「出社を増やすと急に言われても戸惑うよね。急いで答えを出さず、出社を増やしながら考えてみたら?」
そして、「あとは私の後任の部長とよく相談してね」と言うしかありませんでした。
そう、私だってもうすぐこの会社を辞めるんです。
私も会社の方針が、出社だけでなくビジネススキームも含めて不満なんです。
なにより私自身が「辞めても仕方ない人材」なんだよね。
超自由な働き方ができるのは、まだ超優秀な人だけ
この部下さんだって、私が辞めることは知ってるのにな。
とにかく不満を誰かにぶつけたかったのかな。
IT業界というと、Yahoo! Japan のようにとことん自由な働き方ができると思われがち。
しかし私の知る限り、あんな思い切ったことができるのは超優良企業だけです。
それ以外の小規模外資ITは、50%程度の出社と在宅を組み合わせた、いわゆる「ハイブリッド」にしてる会社が多いと思います。
私に不満をぶつけてきた部下さんも、今くらい在宅多めなら、辞めたくはないんだろうな。
もし本気なら、こっそり転職活動するでしょうから。
転職活動してみたけど、いいところがなかったのか、採用されなかったのかも。
「出社なんてしなくていい。しかも安定した正社員でお給料もGood!」
そんな働き方ができたら最高だよね。
しかし今はまだ、それができるのは、超優良企業に採用された一握りの優秀な人だけ、というのが現状だと思います。
中間管理職の仕事は「板挟み」?
はぁ、やっぱり管理職って疲れますね。
これ自分がセミリタイアを決めてなければ、「退職をチラつかせて部下に脅されてる〜」と思ったかもしれない。
こういった部下の不満と会社の方針を調整するのはもちろん私の仕事だけどさ、専門性とか関係ないもんね。
会社と社員の板挟みになることが、中間管理職の仕事の本質なのかな。
セミリタイアするほどお金が貯められたのは管理職になったお陰だけど、
いまはただただ、この職務から逃れたいです・・。
部下さん、ダメな上司でごめんなさい。
●疲れた管理職同志のみなさま、こちらの記事も是非●