米国テック業界では、人員削減のニュースが相次いでいますね。
私も昨年まで、そのアメリカIT業界の、端っこ企業の、さらにその極東の子会社に、
身を置いていました。
何社か会社を変わっていますが、かつての同僚たちに話を聞くと、
少なくとも、前職と前々職では、あからさまな、人員削減指示は出ていないみたい。
しかし、やっぱりhiring freeze(採用凍結)の状態ではあるらしい。
これは、「ゆるくリストラしてる」と言ってもいいと思う。
採用凍結になると、人が辞めても、補充はありません。
そのくせ、売上は前年より伸ばせ、と言われる。
より少ない人数で、より多くの成果を出せっていうことだから、
会社に残ってる人にとっては、リストラが起きてるのと一緒なのよね。
ただ、外資ITの日本子会社って、年がら年中hiring freezeって言ってる気がするけど。
10年前?、いや、リーマンショックの2008年?
もしかしたらもっと前から、
「Japanには、新たなヘッドカウント(人員)はやらん!」と、アメリカ本社に言われてた気が。
そんな環境なので、外資ITの世界で「良い上司」とは、headcount(人員)と、
Budget(予算)を、本社からぶん取ってこれる人のことです(笑)。
(私の知る限り、ですが。)
・・・とにかく。
人が辞めても、補充は無い。
だから、「今いる人は、お願いだから辞めないで〜」ということになる。
いつもなら、クビになっちゃうような低いパフォーマンスの人でも、ヘッドカウントキープのために、命拾いしたり。
人の運命って、分からないものです。
● クビになる時のプロセスは、こちらの記事に書きました ●
それなのにね、退職する人は、相変わらず多いんだそう。
Great Resignation(大量退職)という言葉が流行ったのは、ちょうど一年前だけど・・
▷ 暫定・今年の漢字は「退」ー自分の決意はただ流されてるだけ?
元・同僚によると、最近の傾向は「転職以外」の辞め方が増えてること、らしいです。
ここ数ヶ月では、フリーランスになった人、友人と起業した人、などがいたそう。
私や、ときどき会う「辞め友」のように、「とりあえず辞めた」ケースも。
▷ 外資系の強さも弱さも、机の配置にあった?ー「辞め友」と高級パフェ
そういえば、50代で初転職を決意した友人も(この人は日本企業)、
退職はしたけど、「しばらくのんびりする」って言って、まだ働いてないわ。
FIRE、ひとり起業、フリーランス・・・
こういった言葉は、今では当たり前のようだけど、ほんの2、3年前には、それほど耳にしなかったよね。
私の周りの人たち、という少ないサンプルではありますが、
「会社に雇われない人」は、本当に増えてるのかもしれません。
そういえば「FIREして辞めた」というケースは、まだ聞いてないかも。
まあ、本当にFIREした人は、公言せずに、他の理由を使っているんでしょうね。
そんな状況の中、私のポジションは、ちゃんと埋まってよかったなぁ。
▷ 後任が決まりました!これで退職できる!ー「在宅」が採用のネックでした
部門長なら、補充はあるでしょ?と思われるかもしれませんが、そうとは限らないのが、外資系。
「ジャスミンの退職に伴い、◯◯部は、アジアパシフィックで統合します。
日本の◯◯部のみなさんは、シンガポールのマネージャーの管轄となります。」
と突然言われ、
「うげー、めんどくせー。ちょっとした報告も、全部英語、時差ありかよー」
とげんなりする・・・
なんてことが、しょっちゅうあります。
あのバタバタした世界、懐かしいなぁ・・・。
(戻りたくはないです!)
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