突然ですが、究極の選択です!
一緒に働くなら、どっち?
(B) 仕事はできるけど、性格に難ありの人
いやー、どちらも困ります。
まさに究極の選択だわ。
なんでこんなことを尋ねたかというと、元・同僚管理職が、この問題で悩んでる真っ最中だから。
彼女は、タイプA「仕事できないけどいい子」に退職勧奨したのに、受け入れてもらえず困ってるらしい。
外資系企業の退職勧奨プロセス例
私の知る限り、外資系企業では「おだやかなクビ(退職勧奨)」が普通にあります。
退職勧奨プログラム(PIPと呼ばれます)はこんな感じ。
まずは
「2回の四半期連続して、パフォーマンスが出せてませんね?」
と切り出し、次に
「改善し、○日以内にAとBとCができるようになってください。
もし達成できなければ・・お互いにとってより良い決断をしましょう」
・・・と伝えます。
「お互いにとってより良い決断」とはもちろん、「この会社辞めてね」です。
いろんな会社に勤めてきたけど、どこも似たりよったりかな。
上司以外からのフィードバックを求める場合も多いです。
改善の期限は、今の会社は標準60日で、45日、90日などに調整可能。
改善の指標となる課題は、数値目標もあれば、「ミスのない資料」のような成果物とか、
バックオフィスだったら、特定の手続きが課題になることもあると思います。
この「達成すべき課題」が具体的であることがすごく重要。
「他の人ができてることを、自分はできてないんだ・・」と本人に自覚してもらうんですね。
そこまでくると、「次の仕事探そうかな」と未来に目を向けてもらえます。
●外資の「クビ」については、この記事にも書きました●
「もっと頑張ります!」を繰り返し、周りを疲れさせてるAさん
で冒頭の元・同僚です。
ある部下(Aさん)が、いつまで経ってもまーったく仕事を覚えないらしい。
四半期ごとの面談の他、幾度となく指導してきたけど、進歩なし。
「これ以上の改善は難しい」と判断し、退職勧奨に踏み切ったんだけど・・・。
Aさんは「辞めたくない。もっと頑張ります」を繰り返すばかりだそう。
「ホントに良い子なんだけどねぇ。」と、同僚はため息をついてました。
究極の選択のタイプAですね。
他のスタッフも、Aさんの性格の良さに免じてフォローしてきたけど、業務量も、精神的にも限界だそう。
そうなんですよね・・・。
どんなに良い人でも、仕事ができないと、結局周りを困らせてしまうんですよね。
仕事ができればいい、ってもんでもない
そうすると、「仕事は仕事なんだから、多少イヤなやつでも、
『(B) 仕事はできるけど、性格に難ありの人』の方がいいんじゃ?」
って、思いたくなりますよね。
しかし私の経験上、「性格に難あり」のタイプBは、対人トラブルで結局仕事を増やします。
要らない一言を言って、他部署や取引先と揉めたり、協力が得られなかったりする。
他のスタッフのやる気を奪うので、チーム全体のパフォーマンスを下げるしね。
あとタイプBには、タイプA以上にやっかいな問題があります。
なまじっか仕事ができるから、辞めてもらいにくいんですよ。
さっき書いた「退職勧奨のプロセス」を思い出してください。
あれ、仕事ができる人には使いにくいんです。
「あなた性格に問題あって、周りとトラブルばっかりだから、辞めてください」と言うのは難しい。
「イヤなやつ、トラブル多い」っていうのは主観的で、客観的に数値化しにくいですからね・・。
外資のような退職勧奨が無い場合も、同じではありませんか?
困った人なのに、仕事ができるからって、会社の上の人に気に入られてる人、みなさんの会社にもいませんか?
周りと揉めてばかりのタイプBは、組織のためにならない、と上に訴えても、
「そうか?でもあいつ、できるからなー」と流されてしまい、被害者は増え続ける・・。
仕事ができればいいってもんじゃないんですねぇ。
こちらもいつクビになるか分からない
なので、冒頭の究極の選択に戻ると、
私は「(A) 仕事はできないけど、性格が良い人」を選ぶかな。
・・・だけど、いまこの問題で悩んでる最中の元・同僚には、そんなこと言えないわ。
彼女は「Aさんには申し訳ないけど、分かってもらうまで話し合う」と言ってました。
お疲れ様です・・・。
やっぱり管理職は辛いねぇ。
クビを言い渡すって、言う方も眠れないくらい辛いんですよ。
「そんなの『クビ』って言われる方に比べたらマシだろ?」と思われたかもですが、
こちらだっていつクビになる分からないのです。
我々はただの「中間」管理職。
退職勧奨制度があるってことは、いつ自分に適用されるか分からないのです。
私はそれが怖くて、住宅ローンをせっせと繰り上げ返済しました。
もしよろしければ、こちらの記事も読んでみてください。
早く元同僚の問題が解決しますように。
● 究極の選択②もあります ●