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クライアント先のオフィスにて、Kさんに呼び止められました。
Kさんは、気難しい上に、仕事がおできにならないので、敬遠されちゃってる社員さん。
先日、ランチをご一緒したばかりです。
▷ その時の記事:嫌われている人の正体は「転職しなければよかった人」だった
またランチに誘われたら厄介だな・・・そう思いながら足を止めると、
「今年いっぱいで転職することにした」、と打ち明けられました。
Kさんはなんと、少し前からPIPの対象だったそう。
PIPとは、Performance Improvement Plan の略。
直訳すれば「業務改善計画」ですが、内容は退職勧奨。
外資系企業では日常的に行われることで、以前、この記事に詳しく書きました。
今のフリーランスのクライアントを含めて、外資系ITの世界に20年以上身を置いていますが、
PIPを乗り切って、また同じ企業で活躍してる人は、一人も見たことありません。
「PIPの対象」と宣告されたら、「ああ、その時が来たんだな」と覚悟して、
転職活動を開始します。
つまり、Kさんは実質的にはクビ、なのです。
やっぱりね・・・。
さっきは『なんと』と、驚いたような口調で書いたけど、
KさんがPIPの対象と聞かされても、全然驚かなかった。
社内の方と話をすれば、Kさんに対する苦情ばかり。
みんなの生産性を奪っているKさんを放置したら、今度はKさんの上司が、
管理職としての資質を問われます。
私にしたって、Kさんへの愚痴聞いて報酬をいただくよりも・・・
▷ 関連記事:愚痴を聞いてお金を稼ぐ?ーブラック下請けを経験して良かったこと
もっと専門的なアドバイスをしたいもの。
しかし、Kさんを目の前にして、そんなことは言えません。
そのまま黙ってお話を伺っていると、「なんと」、次の仕事は見つかっているそうです。
いや、今度の「なんと」は本物。
こんなにできない人でも、採用してくれる企業があるんだなぁ・・・。
やっぱり「捨てる神あれば拾う神あり」は本当だったんだ、とあらためて驚いた。
そう、他の業界は分かりませんが、外資ITの世界では、必ず「拾う神」が現れるんです。
だから、あの業界では「クビ」はこの世の終わりではなくて、
多くの場合、送別会も普通にやったりします。
「そんなわけで、ジャスミンさんと仕事するのも、あと一か月になりましたが、
最後までよろしくお願いします」とおっしゃるKさんは、
あの気難しく感情的なオーラがなくなって、いつもより爽やかに見えた。
Kさんの初転職(今いる会社のこと)は失敗だったけど、PIPをきっかけに、
さらに外の世界を見て、自分でもまだ採用されるという自信を深めて、
たくましくなったのかもしれません。
それにしても・・・
Kさんの上司は、ここまで持ってくるの、大変だったでしょうね・・・。
管理職は大変だ。
やっぱり、管理職を辞めてよかった。
●逃げたことがあるくらい、部下の指導が苦手でした●
Kさんの今後の活躍を、心からお祈りしちゃう