昨日は大学時代からの男友達とお茶しました。
この人とは実家どうしが近く、お互い恋愛感情が無いぶん逆に仲良し。
彼は結婚後に実家の敷地に家を建て、私は実家の近くにマンションを買ったのでいまもご近所です。
たまに連絡をくれて、カフェで他愛もない話をし、夕方には帰っていきます。
文字通りの茶飲み友達。
昔からやたらとオシャレなので「やたらオシャレくん」と呼ぶことにします。
やたらオシャレくんは、やたらとオシャレな自転車でチャリチャリとカフェにやってきました。
聞けば奥様と思春期の娘さんとの喧嘩がすさまじいので避難してきたとのこと。
一人っ子の彼は「母娘の喧嘩ってあんな感じ・・?」と怯えた目をしてました。
実際に見てないから分からないけど、私も母と大げんかしてたしなぁ。
「うん、あんな感じだよ・」と答えておきました。
こちらが話す内容はいつも通り「管理職辞めたい」ばかり。
「責任から解放されたい」と訴える私に旧友はこう言いました。
「そうか。なら管理職でなくてもお金以外の資産は減らないような仕事を見つけたら?
英語とか専門知識も資産だからね。」
そっか・・そうだね・・。
責任からを負いたくないあまり専門から遠ざかりすぎたら、貯金だけじゃなくも知識も減っちゃうね。
逃げるばかりじゃない仕事を探してみる。ありがとう。
「娘が自転車使うから帰らなきゃ」と帰り支度をしながら、彼はふいに、
「最近はどんな音楽聴いてるの?」
と尋ねました。
これを聞いた私は言葉に詰まってしまった。
役員は分かってないとか、責任をとらされるのはまっぴらとか、
自分はこのごろ殺伐としたことばかり考えてた。
友達から新しい音楽や映画を教えてもらうことがすごく大事だったあの頃からずいぶん遠くに来てしまった。
彼の言葉で、人生には音楽や友情のような美しいものがまだ残ってることを思い出して、ちょっと胸が痛くなったのでした。
「最近はあんまり音楽を聴いてないけど、『スカート』は好きでときどき聴くかな。」
と答えました。
彼からはヨルシカを教えてもらった。
大学生や高校生の子供たちがいるので、若い人の音楽に詳しいんだな。
やたらオシャレな自転車に乗って帰っていったやたらオシャレくん。
その背中を見送りながら「友達もまた資産だな」と思った日でした。
「スカート」は何年か前に大学駅伝のテーマソングになった「駆ける」がいちばん有名かな。
この曲も青春時代を思い出させてくれるものです。
●友達シリーズです●
▼「風の時代」だから自由に働きましょう、と教えてくれた「キラキラちゃん」
▼「穏やかちゃん」と老後のお金、何歳まで自分で管理できるか問題を考えた