近所のカフェで、学生時代の友人に遭遇しました。
大学の同級生ですが、ご近所さんでもあるので、偶然会っても、さほど驚きません。
「元気だった?最近どうしてるの?」と近況を尋ねたところ、
「冒険してきた」と、にっこりサンドイッチを頬張っていました。
「なになに?冒険?」と、詳しく聞いたら、「○○(関東の観光地)へ、一人旅してきた」と。
(感染者がこんなに増える前のこと)
・・・え・・・?それ冒険?
と拍子抜けしましたけどね、本人は大真面目です。
だって、彼にとっては、50代にして、初めての一人旅なんですから。
そういえば、半年くらい前には、「妻子と離れて一人暮らししたい」と、ちょっと不穏なことを言っていたわ。
ゆるい別居は、非現実的だけど、どうしても一人の時間が欲しかった彼は、
「一人旅させてほしい」とプレゼンして、奥さまの承認をもらったらしい。
「相手が悲しむだろうから、『一人になりたい』なんて言えない」、
と言っていた頃に比べれば、大きな前進ですね。
それにしても、50代にして初めての一人旅かぁ。
海外リゾートも一人で行くような、ベテラン独身の私にはそのことが驚きだわ。
考えてみると、「やたらオシャレくん」は、一人になったことがないんですね。
地元で進学、結婚も早く、すぐ子供にも恵まれた。
挫折知らずの彼が、唯一持てなかったものが「一人の時間」なのね。
学生時代に、バックパックで世界を回るようなタイプでもなかったし。
そういえば、彼は転勤したこともないな。
子育てが終わり、定年が見えてきた今、これまでと違う時間を求めて、行動するのは良いことかもですね。
やましい旅行じゃない、と分かってもらうため、全食事の写真を遠景で撮影、
「同行者無し」のエビデンスとして、奥さまに提出したそうです。
そこまでして決行した、初めての一人旅は「すごく楽しかった!」んだそう。
「あら、それは良かったね」と、古い友人の冒険を祝福しました。
こちらは無職独身、むしろ一人の時間しかないけど、私は私で幸せかな。
人生はいろいろです。
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