フリーランスをしている私の報酬は、作業時間に基づいています。
いわゆる「タイマテ(Time & Material)」ですね。
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しかし、上の記事にも書けど、この「作業時間」っていうのが、すごくトリッキーです。
報酬が払われるのは、成果物や、サービスを提供した時だけなので、
私が、「あれっ?これの仕様ってなんだったっけ?」と仕様書を確認してる時間や、
「依頼内容に合っていません」と言われて手直ししてる時間は、請求できません。
私にしてみれば、仕様書を繰り返し確認することも「作業」だし、
やり直しだって、私のミスとは言えないことの方が多い(・・・と思う)。
先日も、こんなお仕事に遭遇した。
まず、仕様書がめちゃくちゃ分かりにくいんですよ。
一つ説明を読むと「次の手順はこちら」ってリンク先に誘導され、
そこに行ってみると、その次の手順はまた別のリンク先で、
結局、スプレッドシートを20個くらい開けないと、全容が掴めない。
4つ前の手順を確認しようとすると、もう、どのスプレッドシートか分からなくなるんだもん。
どうにか成果物を完成させて、いったんは納品したけど、「何ヶ所か仕様と違う」と、
返されてしまった。
いや、あんな迷宮みたいな仕様書、しかも初見で、一発OKもらうの、無理ですって。
・・・と思ったけど、クライアントがそう言うんだから仕方ない。
20個のスプレッドシートを右往左往してる時間や、直しの時間は、タダ働きで、
その日は一日中作業したのに、報酬はわずかでした(涙)。
ところが翌日、その逆のことが起きました!
私の得意分野での調査依頼で、レポート形式も私に任せてもらえたので、
すいすい仕事が進み、検収も一発でOK!
前日の1/3の時間で、同じ金額が稼げた、わーい!
「昨日と同じ金額が稼げたから、今日はもうおしまいっ♪」と、午後は休みにして、
趣味のお稽古に出かけちゃいました。
稼いだお金は、写真のような両手いっぱいの金貨じゃなく、わずかな金額ですけどね。
これが時給だったら、ややこしい要求にかかった時間は、ちゃんと報われたでしょう。
時給×時間が保証されてるのですから。
正社員でも、残業代がつく場合は、その分ちゃんと、払われるはず。
ただ、ほとんどの場合、月給・時給での雇用契約は、拘束時間が決まってますよね。
もちろん、有給がありますが、「自分の仕事は終わったので、遊びに行きます!」
なんてことを頻繁にやってたら、問題になりそう。
しかしフリーランスなら、働き方を、自分でデザインできる。
高単価で早朝に働いて、午後は自由時間にするもよし、
低単価で長時間でも、家事や介護をしながら、日中にゆったり稼働するもよし。
混雑を避け、土日に働いて、平日休みにするもよし。
(実際、チーム内にも、あえて土日に仕事をしてる人は多い。)
1/3の時間で終わった日、午後も仕事して、もう少し稼ぐこともできました。
だけど、その日は、お金より自由時間を選んだ。
最近仕事ばかりしてるけど、これでも一応、セミリタイア中ですから。
あんな風に、得意な仕事を狙って取れるようになれれば、もっと効率よく稼げるなぁ、
そんな、希望の光が見えたよ・・・。
と言っても、現実は厳しいですけどね。
私のような底辺フリーランスは、単価が安いし、時間もそんなに融通利かないし、
あの日は、運良く、難易度の低い仕事に当たっただけだけどね。
それでも、今回のことは、プチ成功体験でした。
品質管理の人やクライアントにつき返されて、落ち込む日の方が多いけど、
たまに良いことがあると、それを燃料にして、頑張れます。
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